2008年03月17日

マンパワー・ジャパン 生き残りへ地方都市開拓


 ■拡大競争、過熱する人材派遣業

 総合人材サービスのマンパワー・ジャパン横浜市)が、地方都市への積極進出と、顧客となる業界の領域を拡大するなど営業力強化に乗りだしている。人材派遣業界では、リクルートによるスタッフサービス・ホールディングス(東京)の買収で、規模拡大の競争が過熱。日本市場で水をあけられた形の同社は、M&A(企業の買収・合併)の活用と同時に、自力での成長も急ぐ。

 マンパワー・ジャパンの渕木幹雄社長は産経新聞とのインタビューで、「当社は外資だが、日本の人材派遣の先駆者でもある。これまで新興の日本企業の攻勢を受けてきたが、今後は未開拓の地域や領域にも果敢に挑む」と述べ、事業拡大を狙う姿勢を強調した。

 具体的には、成長が見込まれる地方都市で営業網を拡大する。人口20万人規模の地方都市のなかで、今後急速な人材の需要が見込まれる78都市を選び、3年間で集中的に新型支店を新設する。

 すでに長野、水戸、大分、宮崎、鹿児島、福山、鳥取など11拠点を設置した。これ以外にも営業網を充実させる方針で、現在126カ所の営業拠点は、「3年後に200拠点を大きく上回る可能性もある」(渕木者社長)という。

 長野など新型支店では、起業家精神旺盛な幅広い年齢層を登用し、斬新な発想で営業活動を展開するのが特徴。スタッフの給与は成果主義を採用する。地元で働きたい求職者の利便性を高め、地域に密着したきめ細かいサービスを目指す。

 渕木社長は「これまでは顧客ニーズの把握が十分でなかった」とし、顧客企業への営業のてこ入れを図る。スーパーなど流通業や病院など従来は力を入れてなかった業界にも参入する。また、新たにCS(顧客満足)推進室を設け、顧客企業と派遣社員(人材紹介も含む)、人材登録者の満足度を調査し、問題点を改善する。

 さらに、73カ国・地域に拠点を持つ強みを活用し、海外への人材紹介を行う「グローバルキャリアサポート」も展開。香港やシンガポール、タイ、マレーシアなどアジア太平洋地域への人材紹介ができるよう申請の手続きに入っている。

 売り上げ規模で世界2位だった米マンパワー社は、同3位のランスタッド・ホールディングスが同4位のヴェディオール買収で合意したことを受けて、3位に転落する見通しだ。このため、成長が見込まれるアジア太平洋地域で巻き返しを図る。その中核となる日本では、スタッフサービスの買収交渉から撤退したものの、新たなM&Aの仕掛けもも視野に入れ、規模拡大を急ぐ。

                   ◇

【用語解説】人材派遣市場

 日本人材派遣協会によると、派遣スタッフの実稼働者数の年間の伸び率は鈍化しつつある。特に成長の推進役だった首都圏が失速し、平成20年の成長が懸念される。業界関係者の間では、リクルートに対抗したマンパワーやアデコなど外資によるM&A(企業の合併、買収)が焦点という。

(3月17日 産経新聞)
posted by ニック at 17:50 | TrackBack(0) | 労働 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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