非鉄最大手の三菱マテリアルは17日、国内で加工事業、電子材料事業に従事する契約社員約600人のうち、400人程度の契約を打ち切ることを明らかにした。契約満了時に更新を見送る。現在、需要動向を見極めている状態で、悪化が深刻な場合はさらなる削減も視野に入れているという。同社は、顧客企業である自動車メーカーなどの大幅な生産計画の下方修正を受けて、加工事業の工場の操業を7〜8割程度に落としている。非鉄大手が契約打ち切りに踏み切るのは初めて。
現在、自動車部品加工に使われる超硬工具や、半導体向けのセンサーの需要が落ちており、供給先の見通しが不透明なため、打ち切りを決めた。
対象となるのは、加工事業を手がける筑波製作所(茨城県常総市)、岐阜製作所(岐阜県神戸町)、明石製作所(兵庫県明石市)と、電子材料事業の三田工場(兵庫県三田市)、セラミックス工場(埼玉県横瀬町)。そのほか、グループ企業も対象に加えている。
同社は、セメント、銅、加工、電子材料の4事業を核に事業展開を図っており、これを「四輪駆動経営」と呼ぶ。2008年3月期は売上高、利益とも過去最高を計上するなどしてきたが、「自動車向けが想定以上に落ち込んだ」(井手明彦社長)ことから、09年3月期の経常利益は前年同月比41%減の800億円程度まで落ち込む見通し。現在は総売上高の約3割が自動車向けで、自動車の動向が経営を左右する状態となっている。
今後は選択と集中を進め、四輪駆動経営を推し進め、07年度に掲げた経常利益1000億円の確保を目指す。
(12月18日 フジサンケイ ビジネスアイ)

